2014年12月8日月曜日

どんぐり


里山でどんぐりを見つけた。
子供のとき、どんぐりは身近な遊び道具だった。たくさん拾ってくる子は仲間うちで尊敬された。
  
みんなで爪楊枝を削ってどんぐりに突き刺し、やじろべえを作る。それだけで日が暮れるまで遊んだ。腕のバランスをどう取るか。足はどうする。ああでもないこうでもないと子供なりにカンカンガクガク、たまにケンカにもなった。

こちらで言い争っている間に黙々と上手なやじろべえを作る子もいれば、大口をたたく割りに下手くそなものしか作れない子もいる。器用さ以上に要領のよしあしとか、説明力のある無しとかが、そのまま仲間うちの序列に結びつくあたり、子供の世界も結構おとな社会の縮図だったなあ、と今にして思う。

バーベキューサイトで10組ぐらいの家族が誕生会をしていた。ママたちのテーブルはにぎやかに話がはずんでいたが、子供たちのテーブルはと目をやると、これがシーン! 全員うつむいてゲーム機をいじったまま。子供の声は最後までひとことも聞こえなかった。
そのまま誕生会は終わり、ママたちは「楽しかったわね」と笑顔を残し、それぞれ子供の手を引いて散って行った。
なんか、ふしぎ。
                ◇
 上ケ原キャンパスの木立を歩いた。
 どんぐりを見かけなかった。秋が抜け落ちたみたい。
 なんか、寂しい。(の)